吉田類の酒場放浪記
古い順に並び替えNo.1176
エピソード1176
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陸上自衛隊朝霞駐屯地の正門、直ぐ目の前。赤提灯と縄暖簾が目印の酒場、たこ八。店内に入りまず目にするのは、天井にびっしりと飾られた全国の土産提灯。自衛隊員が里帰りをしたお土産や、赴任先で買ってきたものがほとんどだとか。ツマミは呑兵衛の心を掴む酒が進むものが多い。吉田さんが驚いたのは、周りのご常連が皆、特大のジョッキで酒を頼んでいること。少しのお金をプラスすることでサイズアップができるという。
No.1175
エピソード1175
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神田駅西口商店街で創業60年を迎える「季節料理 竹仙」。現在は、お祭り好きの2代目夫婦がお店を切り盛りしている。初代は宮城県出身のため屋号の竹仙は、伊達家の家紋に描かれている「竹」と仙台の「仙」が由来。珍しい宮城の郷土料理もたくさんある。漁師から直接仕入れる石巻産のホヤや、巨大なシイタケである「幻宝茸」の酒蒸しなどがオススメ。宮城の地酒も豊富で、ご常連にはふるさとの味を懐かしんでくる方も多い。
No.1174
新井薬師前「田舎料理 あかほし」
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新井薬師前駅から歩いて15分ほどの住宅街に店を構える「田舎料理 あかほし」。福島県喜多方市出身のマスターが生まれ育った赤星という地名が店名の由来になっている。元々この場所には寿司店があったが、閉店するとき、その常連だったマスターが引き継いで夢だった酒場をオープン。王道の酒場メニューから故郷の味である「喜多方ラーメン」など料理は多彩である。カウンターに座ると目の前にはマスターが好きなジンのボトルがズラリ。ハット姿がよく似合うマスターだが、そのハットにはあるご常連との秘話が隠されていた。
No.1173
エピソード1173
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野鳥料理の「鳥山形式」発祥の店で、昭和初期に開業した。多摩丘陵の一端、標高170mほどの尾根道にあり東京とは思えない自然を満喫できる。若鳥の串焼きを自ら囲炉裏で焼くのは酒飲みでなくても楽しめる。二度目の訪問となったのは、前回はお酒が飲めなかったため。今回は鳩徳利を囲炉裏で温め熱燗にした。窓から見える緑、囲炉裏からのぼる煙、この空間にいると時を忘れ幸せな気分になれる。優しい女将と語らい、ついつい飲み過ぎてしまう吉田さんであった。
No.1172
エピソード1172
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中河原駅から徒歩3分ほど。やきとり たけちゃんは、美味しくて、安くて、早いと評判の店。どのメニューもお財布に優しい驚きの安さ。お腹が一杯になるまで食べて呑んでも千ベロあるいは二千ベロで済むのではないかという呑兵衛のパラダイス。安さと美味しさの理由は2つ。府中の市場でいい食材を安く仕入れていることと、もう1つは地元のご常連のために値上げしないように頑張っているんだとか。
No.1171
エピソード1171
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武蔵境駅から徒歩5分ほど。富山出身の大将と山形出身の女将が始めて47年となる酒場。アットホームな雰囲気に吉田さんも酒が進む。旬の魚介が人気だが、材料があればなんでも作ってくれる。大将は食べさせることが大好きでついつい盛り過ぎてしまうという。シメに頼んだ一品に吉田さんは絶句するのであった。
No.1170
エピソード1170
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上野アメ横界隈の賑わいと対照的。昭和通りを挟んだ東上野の地で半世紀を越える大衆酒場はカウンター席と奥に40席の広さ。メニューは和洋からエスニックまで豊富かつお手頃。吉田さんは「なめろう」と冷酒に続いて、洋物の「アヒージョ」を注文。元バーテンダーの二代目が考案した「トマト酢サワー」を合わせて美容と健康に気遣っていた。
No.1169
エピソード1169
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笹薮の中に灯る提灯がここの目印。焼き鳥の煙に誘われ店に近づく吉田さんだが、入口がわからない。やきとり くろちゃんは、地元客の隠れ家のような酒場。窓越しに入口を教えてもらいやっと入店。吉田さんも「いろいろと酒場を見てきたがここには驚いた」というほどのディープ感。しかし中に入ってしまえばご常連やママさんが優しく迎えてくれる。テイクアウトでも人気の焼き鳥のほか、裏メニューも。くろちゃん名物の3杯呑んだら宇宙へ行ける謎のドリンクもオススメ。
No.1168
エピソード1168
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前回に続き、歌舞伎俳優・中村勘九郎さんと対談する特別編。二人が訪れたのは浅草・観音裏にある、勘九郎さんの父・勘三郎さんが贔屓にしていた酒場。勘九郎さんは父・勘三郎さんとの知られざる思い出を語り、吉田さんは「酒場での振る舞い方」を伝授。二人の会話は大いに弾む。締めには勘三郎さんのリクエストで生まれた特別な「ラーメン」をいただく。最後はお互いに色紙に書いたメッセージを送り、酒場での再会を約束した。
No.1167
エピソード1167
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歌舞伎俳優・中村勘九郎さんと酒場で対談する特別編。二人が訪れたのは浅草・観音裏にある、勘九郎さんの父・勘三郎さんが贔屓にしていた酒場。生ビールで乾杯した後は大将自慢の魚介をいただき、日本酒へ。勘九郎さんは親友・藤原竜也さんとのエピソード、父・勘三郎さんのお酒にまつわる逸話や教えを語る。吉田さんは土佐流の注ぎ方を伝授すると、勘九郎さんは感嘆し、大喜び。杯が重なるにつれ、本音トークがさく裂。通常回にはない吉田さんの酒場の間合いは必見です。
No.1165
エピソード1165
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JR武蔵野線の線路沿いに店を構える「くじらや大樹」。屋号の通り自慢は鯨料理。様々な部位を使った鯨料理はすべて自家製。大衆酒場の定番である鯨のベーコンも着色せずに時間を掛けて仕上げたものを厚切りで。湯がいて薄切りにすることが多いサエズリもここでは煮込みで供される。鯨料理の固定概念を覆す旨さに吉田さんも「この味を覚えたら遠くからでも来たくなる」と納得した。
No.1163
エピソード1163
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創業50年を迎えたふ多川は、湯島で生まれ育った元神田芸者の女将が一人で切り盛りする。いつも着物姿で迎えてくれ、着物好きの女性客が女将を慕って訪れる。江戸っ子の女将は「コーヒー」は「コーシー」、「おひや」は「おしや」と江戸弁を話す。湯島の粋が感じられる酒場で吉田さん、江戸情緒を満喫する。酒は季節ごとに変わるという地酒を味わい、肴は加賀野菜の「源助大根」を煮たものや白子が入った鱈ちり鍋など冬の旬を堪能した。
No.1161
エピソード1161
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県道船取線のロードサイド。ペンキで書かれた看板が一際目立つ林鳥肉店。看板には「キョン、ボタン (猪)、シカ」の文字。もともとは半世紀以上続く精肉店だったが、10年ほど前に店内で呑めるよう改装した。精肉店の頃からあるメンチカツや焼き鳥のほか、キョンや猪などのジビエの串焼きも人気。持ち帰り客も多く、吉田さんも追加でテイクアウトを頼むほどだった。
No.1159
エピソード1159
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西浅草に店を構えて約半世紀、夫婦二人で切り盛りする。マスターの自慢は…釜めしよりも、毎朝仕入れる「魚介」なんだとか。吉田さんも「刺身盛り合わせ」の豪華さに目を見張った。さらに御常連おすすめの「うなぎのカラクリ焼」と日本酒の相性は格別。また浅草の隣という場所柄、外国人観光客もふらりとやってくる。「せっかく来ていただいたのなら笑顔で帰ってほしい」と外国人観光客との一期一会も大切にする老舗だった。
No.1158
エピソード1158
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持ち帰り用のおでん種店の店先で、夜になると吞ませていたのが店名の由来。現在は店舗を移転し自家製のツマミとこだわりの酒が味わえる酒場として独立。おでんのほか、高知宿毛港から届く魚介も人気。大きなワインセラーに気がつく吉田さんは、おでんにワインが合うと教えてもらう。ワインはナチュラルワインを中心に数十種類をストック。シメには意外なものを使ったおでんがおススメだという。
No.1157
京急田浦「おかね」
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店の歴史は74年。今は二代目となるお母さんが62年ものあいだ店を守っている。店の入口には「料理店」という鑑札が残っており、かつてこの街の先に特飲街があったという名残が覗える。築ウン十年の木造家屋は、昭和からそのままの形で営業を続けている酒場遺産級の佇まい。常連は、ご近所の方々と自衛官の若者たち。その中には南極観測船の乗組員も。みんな「船越のお母さん」と慕って集う。差し入れを手に来る方や帰りにお土産を持たせてくれる人が居たりと、まるで親戚の家のよう。運が良ければ南極の氷を使った焼酎のロックも頂けるという。
No.1156
相模大野「ととや」
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創業51年目の老舗酒場。福島県いわき市出身の大将と、板長と板長の妹さんの三人がカウンターに立ち、毎夜、常連たちをもてなす。常連客はカウンターに並んだ煮物の盛り合わせからスタートするので、吉田さんもそれにならう。名物の新じゃがの煮物は甘じょっぱくて、どこか懐かしさを感じた。板長が築地で働いていたため、魚の目利きも抜群であり、特にマグロははずせない。年季の入った渋い酒燗器で神鷹の熱燗をいただくと吉田さん、気分よくほろ酔いになる。何時間でもいたくなるようなそんな酒場である。
No.1155
新小岩「大衆酒場 中村屋」
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新小岩駅から歩いて30分ほどの住宅街に店を構え、創業60年余り。店に入ると昔と変わらないコの字カウンターがお出迎え。50年ほど働く従業員の貴久恵さんとともに、その娘の京子さんと京子さんの息子が三代目として店を受け継ぐ。先代亡き後も品書きは変えていない。ご常連に人気の「あげだしとうふ」は、ホタテや茄子、ピーマンの付け合わせが付く。味付けは醤油と鰹節でシンプルに仕立て、豪快なビジュアルに下町らしさを感じる。定番酒は、創業から変わらぬ配合で作る焼酎ハイボール。下町に残るコの字カウンターで頂く一杯は格別。
No.1154
相模大野「居酒屋 味しま」
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相模大野で22年、大将とパート2名で切り盛りしている。相模大野で生まれた大将は、地元にある鮮魚仲卸が営む居酒屋で修行したため、魚には絶対の自信がある。新鮮な魚介を求め、ご常連が集い賑わう。看板娘であるスタッフのあやちゃんは大将のことをトオルちゃんと呼び、まるで親子のよう。大将自慢の「刺身盛り合わせ」から始まり、ご常連に勧められた「たこの唐揚げ」もいただく。茹でタコではなく、生ダコを揚げるため旨味がたっぷり。吉田さんも感嘆した。大将のやさしい人柄に、終始平和な雰囲気を味わえる酒場だった。
No.1152
宮崎台「飲み食い処 ぽんきち」
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国道246号線近くの住宅街の一角で、創業26年のぽんきち。店内に入ると、たくさんのたぬきの置物が出迎えてくれる。商売繫盛の縁起物で知られるたぬきが屋号の由来。釣り好きなマスターとその妻である女将が営む夫婦酒場。本日のおススメには、マスターがご常連と共に釣り上げた魚が並ぶ。「黒むつあぶり」や「あじのたたき」などひと手間加えたお刺身を出してくれる。他にも「自家製つくね」や「みょうがの豚バラ巻」など串ものもおススメ。ご夫婦とご常連たちの温かな雰囲気に癒された。
No.1151
自由が丘「串ステラ」
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様々な飲食店が軒を連ねる自由が丘デパートの2階で創業18年ほどの串焼き店。元々バーテンダーで御年87歳のマスターが1人で切り盛りをする。着席すると、すぐさまお通しが続々と並ぶ。戦後の食糧難の時代を生きたマスターが食卓に沢山の小鉢が並ぶ幸せを感じてほしいという思いから数十種類のお通しが供される。日替わりのお通しは一品一品マスターの手作りで、運が良ければ本格的なトムヤムクンを頂くこともできる。お通し以外の看板メニューの串焼きも大ぶりで食べ応え十分。屋号にもなっている伊勢の熟成焼酎「STELLA」と合わせ、大満足の夜だった。
No.1150
蒲田「鳥・いわし料理 スズコウ」
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昭和44年創業の鳥と鰯料理の酒場。メインは、豊洲からその日に仕入れたイワシ。様々な調理法で提供する鰯料理は、およそ20種ほどが楽しめる。鰯は庶民の味だからこそ鮮度や味付けに気を使うのだという。吉田さんはご常連たちと乾杯し、シメにオススメだというメニューを享受。それは、かつて裏メニューだったがあまりにも皆が頼むのでレギュラーメニューになったというものだった。
No.1149
板橋「大衆酒場とイタリアン 松月」
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創業57年目、2代目の父と3代目となる息子が料理の腕を振るう老舗酒場。毎夜、常連客で賑わいを見せる。カウンター上の壁にはメニューの短冊がずらりと並び、選ぶのに迷うくらい。創業当時からの名物はもつ煮込み。たった2つの食材で味付けするもつ煮込みだが、深みのある味に吉田さんは感嘆する。2代目は刺身、焼き物を担当、3代目はイタリアン出身のためイタリアンのメニューが多く揃う。〆は3代目が作る絶品のペペロンチーノで。
No.1148
平塚「亀善」
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東京駅から電車で1時間の神奈川県平塚駅。江の島を望む西湘エリアで、かつては東海道の宿場町として栄えていた。今回の酒場は、創業73年の「市民酒場 亀善」。今はなき3代目の後を受け継いだ女将の敦子さんと、甥の裕貴さんが厨房に立つ。何を頼むか困ったときは、常連さんに聞くのが一番。食べていたアジフライを見て注文。こちらは、地元の鮮魚店から仕入れている。うまみと酸味のバランスが取れた三重の日本酒といただく。麦冠ホッピーを飲みながら、常連客の多くが頼む焼き鳥3本セットも味わい、地元の人の絆となるようなお店と実感したのであった。
No.1147
鶴見小野「田丸屋」
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戦前に酒屋として創業した「田丸屋」。その後、酒場へと転身し横浜市民酒場の組合へ加入。ふぐや鰻のメニューがあるのも市民酒場の流れがあるためだ。現在は、90歳を過ぎても店に立っていたという初代女将に代わって、娘である現ママさんとマスターで店を守っている。ママさんは人をもてなす事がなにより大好き。料理の盛りもサービス満点でついつい多めに盛ってしまうという。ママさんのもてなしは、料理だけでなくトークや出し物も。
No.1146
エピソード1146
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千葉県流山市にある鰭ヶ崎駅からスタート。のんびりした風景と青空に心躍らせて酒場に向かう。「居酒屋 のんべえ」は昭和56年ごろに創業し、現在は2代目が店を守る。チューハイが250円という安さに驚きながら、チーズ入りシュウマイを楽しむ。特に人気だという刺身の盛り合わせと日本酒を合わせて、飲んでいると常連さんが続々と来店。吉田さんは、コロナ渦以来のお客さんと乾杯でき、至福のひと時を過ごした。
No.1144
下北沢「新台北」
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本多劇場入口の対面で創業35年。「中華料理」と名乗らず、日本人の好みに合う「台湾料理」の名で勝負する台湾屋台料理の店。「香腸 (豚の腸詰)」に始まり、台湾家庭料理の定番「干し大根の卵焼き」と続き、紹興酒がすすむ吉田さん。台湾語で美味しいと言う意味の「好吃」が思わず口に出る。締めには1杯150円! 定番屋台料理、担米麺 (汁ビーフン) をいただき、終始、本場の味に触れ、台湾気分いっぱいで店を後にした。
No.1143
久我山駅「とり亀」
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久我山駅から歩いて3分ほどの所に店を構えて34年目に入る「とり亀」。こじんまりとした店内は昔ながらの昭和の酒場の雰囲気を漂わせている。この日、最初の酒は地元・久我山で作られたクラフトビール。大将のおすすめ・鶏肉を三杯酢で和えた「とり酢」と一緒に頂く。創業当時から変わらない焼き鳥のタレは、くどさも少ない大将自慢の味だ。そのタレを使った名物「たぬき焼」は店のご常連に人気の品だ。久我山に根差した地元密着の店。昭和の香りを今に伝えてくれる。
No.1142
人吉温泉「八百甚」
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40年ほど前に仕出し料理店として母が開業。宴会ができるよう造り酒屋の自宅だった古民家を借り15年ほど前に酒場として改装した。座敷がメインの八百甚だが、入口の奥へ進むと隠れ家のような落ち着いた雰囲気のカウンターが現れる。天井には全国の地酒のラベルが貼られており球磨焼酎のみならず、様々な酒を愉しむことができる。メニュー数も多く、オススメは半日煮込んでから油で揚げた「揚げ豚足」。そして店主オススメの球磨焼酎の呑み方「燗ロック」で締めくくった。
No.1141
人吉「郷土料理 四季」
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2020年7月の豪雨で甚大な被害を被った人吉市。3年経ち再開する店や新しい施設も増え、町に活気が戻ってきている。吉田さんは、10年前に訪れたことがあるという「四季」へ。店は綺麗に改装したものの大女将やご家族は昔のまま。ここ四季は、熊本で採れた旬の食材を使って郷土料理を振る舞う店。吉田さんは、郷土料理を肴に球磨焼酎を。水害の話を聞けば「一日も早く復帰して、地元のみんなが笑って呑める場所をつくりたい」という思いで頑張ってきたという。吉田さんも応援するつもりが、元気をもらってしまった。
