<時代劇名作選>座頭市物語 第1話「のるかそるかの正念場」🈟🈑
勝新太郎が、盲目の侠客で居合いの達人・座頭市を演じた大ヒット時代劇。その最初のシリーズがいよいよスタート!ゲスト:中村翫右衛門ほか
1月3日 土曜 7:30 -8:30 BSフジ・181
足尾へ通じる峠道で、座頭市(勝新太郎)は、ひとり旅の初老の男・辰蔵(中村翫右衛門)と道連れになった。
「何、世捨人同様の身の上さ」と言っているが、市には、辰蔵がただの世捨人にしては隙がなさすぎるように思えた。
市の勘は正しかった。辰蔵は、以前は、“投げドスの辰”の異名で恐れられた、一匹狼の渡世人。捨てた故郷の足尾に、25年ぶりに帰る道すがらであった。
俗に“足尾千軒”とも呼ばれ、銅山でにぎわう足尾。鉱山に働く人夫の口入れは山源一家が仕切り、評判がよかった。
ところが、親分の源兵衛が死んでからというもの、あとを継いだ娘のお新(土田早苗)ではいくら気丈でも荷が重く、多勢いた子分も一人減り二人減り、今では、あまり頼りにならない権太(園田裕久)がたったの一人だけになってしまった。
それをよいことに、新興の弥三郎(津川雅彦)一家がしたい放題。
あげくは、口入れ稼業の看板を降ろせと、日夜お新に迫る始末。冷酷な美男の弥三郎がすごむと殺気が漂う。
お新は、昔源兵衛とは兄弟分だった辰蔵に、窮状を訴えた…。
「危ない思いはまっぴら」とばかりに、暗に加勢を期待する辰蔵たちに、一時は、非情にも傍観者の立場を取ろうとする市であったが、実は、これは弥三郎一家を安心させるために市が仕組んだこと。
辰蔵らが斬り込む寸前に市は、“山源”の戸を叩いた。
「市っつあんやっぱり来てくれたんだね」と辰蔵は、喜色をうかべて言う。
市は、お新と辰蔵と共に弥三郎一家に斬り込む…。

