ドキュメンタリー/教養

テレビ寺子屋

「視点が変わると人生が面白くなる」
川村妙慶(僧侶・アナウンサー)

7月6日 土曜 4:52 -5:22 フジテレビ

テレビ寺子屋

私たちは、「子どもが言うことを聞かない」「夫は私に優しくしてくれない」などと、自分を中心に子どもや夫、妻や親などを考えがちです。でも、視点をちょっと変えると、親と言われる人は子どもがいるから初めて親になれ、夫がいてこそ妻と言われる。私たちは必ず自分以外にいろんな対象者があって、自分自身が位置づけられるわけです。「私がしている」と、何でも「私が」が中心になってしまうと、これは苦しいことなのです。
人間は「思いながら」生きています。「家族には、私のことを聞いてほしいと思う」「ずっと元気で長生きをしたいと思う」「今日はここに行きたいと思う」そんな思いがあって、行動を起こします。この思いの中には様々な経験もあり、良い経験は楽しい思い出として残りますが、悪い経験が続くとトラウマになります。そして、心の傷となってずっと思い続けると、「もうあれはしない」「これは嫌い」というように決めつけてしまいます。
すると、私たちは同じ目線の中でしか生きられなくなります。人間関係も同じことが言えるのではないでしょうか。みなさんも「どうしてもあの人はダメだ」「過去にこういうことを言われた、嫌だ、本当は喧嘩したい」という人もいるかもしれません。そんな時には、口論する必要はありません。やられたらやり返すとなったら、争いが絶えなくなります。そうではなくて、精神的に離れたらそれでいいのです。