ドキュメンタリー/教養

日本のチカラ#389🈑 こころの居場所 〜みんなのいえカラフル〜

大分県竹田市にある、誰もが気軽に集える場所「みんなのいえカラフル」利用者はおしゃべりをしたり、お茶や食事を楽しんだり、料理をしたり…思い思いに時間を過ごします

7月8日 月曜 10:25 -10:55 南海放送1

誰もが気軽に集える場所「みんなのいえカラフル」週3日、午前10時から午後2時までの間、利用者はおしゃべりをしたり、お茶や食事を楽しんだり、料理をしたり…思い思いに時間を過ごします。昼食は大人ひとり300円、子どもは無料。運営しているのはNPO法人「Teto Company」。「ここに来たらひとりじゃない、そう思えるような居場所づくりを目指している」と話すのは代表の奥結香(おくゆいか)さん(36)
これまで介護福祉士として障がい者の施設や特別支援学校の教員として働いてきました。その中で、障がい者に向けられる差別や偏見を肌で感じ、互いに知ることの必要性を感じてきたといいます。「障がいの有無にかかわらず、誰もが集える居場所をつくれないだろうか」…そんな思いを抱きはじめた奥さんは、JICA海外協力隊や地域おこし協力隊の活動を経て、2018年「カラフル」をオープン。
同法人では、未就学児から高校生までを対象とした「放課後等デイサービス」や「児童発達支援事業」もカラフルと同じ場所で行っています。さまざまな人たちが同じ空間で過ごすことで、健常者と障がい者の間の隔たりを少しでもなくしたいと、考える奥さん。
今では世代や性別、国籍の違いや障がいの有無などに関係なく、乳幼児から高齢者まで幅広い世代の人がカラフルを利用、年間のべ4500人ほどが訪れ、家庭や学校、職場とは異なる、第3の居場所となっています。さらに、奥さんの思いに共感したカラフルの利用者が、同じ竹田市内に新たな集いの場をオープンさせるなど、思いの輪は確実に広がっています。
「ここで出会った人同士が、一緒にいるだけでホッとするような、互いの“こころの居場所”になる…、そんな空間・地域づくりを目指したい」と話す奥さん。多様性を認め合える社会を目指して…。カラフルに集う人々の日常を描きながら、奥さんの活動の様子や思いに迫ります。