テレビ寺子屋
🈐テレビ寺子屋【国際理解とアイデンティティ/アン・クレシーニ】#2443
多様な人々が、自他のアイデンティティを尊重して暮らせる「生きやすい社会」の実現に大切なこととは?日本をこよなく愛するアン・クレシーニさんのお話です。
12月28日 日曜 5:30 -6:00 めんこいテレビ1
私は今の夫の仕事の都合で来日しましたが、暮らすうちに日本や日本文化が大好きになり、2023年に日本国籍を取得しました。日本に住んで25年以上経ちますが、それは間違いなく人生で一番幸せな瞬間でした。
最近日本では外国籍の住民や観光客が増え、どう共に暮らしていくかを考える必要があります。そこで大切なのが「アイデンティティ」で、その定義は、自分自身で「私は何者か?」を決めることができる、ということです。
私には日本で生まれ育った3人の娘がいて、特に長女はアイデンティティについて悩みました。「自分のアイデンティティは日本人」と思っていても、見た目の違いから「日本語が上手ですね」と言われることで自らのアイデンティティを否定されているように感じ、日本が生きづらいと思うようになりました。
誰もが生きやすい社会を作るためには「そのままの自分を受け入れること」と「その自分を受け入れてもらえること」が必要です。
それを妨げるのが「無意識の偏見」で、気を付けないと「思い込み」や「決めつけ」につながり、悪気がなくても相手を傷つけてしまうことがあります。
日本は本当に暮らしやすい国だと思います。周囲の人に関心と敬意を持ち、もう一歩踏み出したら、さらに多様な人たちが「暮らしやすく生きやすい」と感じられると思います。違いを怖がらず、受け入れ理解する姿勢を持つことで、相手を知りたいという気持ちがきっと伝わるはずです。
子どもが一人ひとり違うように、親だって一人ひとり違うはず。だから子育ても十人十色。いろんな子育てがあるわけです。テレビ寺子屋は、母として家庭人として、戸惑い、解決の糸口を見つけたいときに「あっ、私もそう思っていた」と共感できる場。たくさんの人の意見に触れ、考え方を参考できる場でありたいと考えます。時代を意識した番組づくりを目指して、新しい世代に向けた、生きたメッセージを発信していきたいと思います。

