102歳のことば 〜生活図画事件 最後の生き証人〜

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102歳のことば〜生活図画事件 最後の生き証人〜

絵を描いただけで逮捕される。いまでは信じられないことが、太平洋戦争が始まる直前に北海道旭川市であった。

12月27日 土曜 5:50 -7:25 UTYテレビ山梨1

「生活図画事件」と呼ばれるこの事件は、旭川師範学校(現在の北海道教育大学旭川校)美術部の学生や教師など20人以上が検挙された。彼らが逮捕された理由は「治安維持法」違反。「生活図画」=身の回りの生活を見つめ、ありのままの生活を描くことさえも許されない時代がかつてあった。「生活図画事件」の被害者の1人、旭川の老人ホームで生活する菱谷良一さんは102歳を迎えた。
19歳の時に特別高等警察に検挙され、何気ない日常を描いた絵が「共産主義を啓蒙している」と決めつけられ、マイナス30度を超える極寒の刑務所などに1年以上投獄された。戦後から79年が経過しようとしている今、「生活図画事件」の当事者は菱谷さんのみとなった。共謀罪の成立や安全保障関連3文書の閣議決定など、「新しい戦前」と呼ばれ始めた最近の日本に、戦前・戦中・戦後を知る菱谷さんはいま何を思うのか。

  • 出演者

    【手記の朗読】古舘寛治

  • おことわり

    番組内の情報は2024年5月時点のものです