テレビ寺子屋

ドキュメンタリー/教養

テレビ寺子屋【生きやすく 育てやすい社会/大日向雅美】

子育てをしている人や、子どもが育つことに対してやさしくないと言われる日本の社会。大日向雅美さんが語る、生きやすく育てやすい社会を実現するための取り組みとは。

12月13日 土曜 4:15 -4:45 東海テレビ011

テレビ寺子屋【生きやすく 育てやすい社会/大日向雅美】

いま少子化が急速に進んでおり、その理由のひとつが、ライフスタイルの変化により子育てがしづらい社会になったことです。仕事と子育てのバランスをとることが難しく、心理的・身体的・経済的に負担が大きいことなどから、日本の社会は子どもが育つことに対してやさしくないと言われています。それを端的に表しているのが「子持ち様」という言葉。主に職場で「早く帰れて、休めていいね」そんな批判めいた思いが込められています。
子育てを応援したいと思いながらも、業務負担の増加や、様々な家庭の事情などから「子育て中の人だけ優遇されるのは不公平」と感じてしまう人もいるわけです。一方で、子育て中の親もまた「仕事も子育ても中途半端だ。こんなはずじゃなかった」と自分を責めてしまう。「子育てをしているか、いないか」で争っても、問題は解決しません。大事なのは多様な生き方を理解し認め合い、すべての人が生きやすい社会を作っていくことです。
そのために、職場では様々なライフスタイルに寄り添い、公平感を持てる環境のマネジメントが必要です。また「仕事は男性、家事は女性」といったジェンダーにとらわれず、夫婦で協力してほしいと思います。そして、「子育てが終わったら次の子育て世代を支えていく」という地域のあり方も大切です。一人一人が抱える大変さに対して、自分ができることをする。そうやって「地域共生社会」を皆さんで一緒に作っていけたらと思います。

  • 出演者

    【講師】 大日向雅美(恵泉女学園大学学長)  【司会】 北村花絵(テレビ静岡アナウンサー)  【手話通訳】 石川ありす