水戸黄門 第39部

ドラマ

ドラマコレクション「水戸黄門」

水戸黄門 第三十九部
#19「酔いどれ侍、奮い立て・松江」
#20「踊り子の想いを繋ぐ天の橋立・宮津」

12月12日 金曜 15:04 -16:54 テレビ大阪1

水戸老公一行は松江に着いた。一行は勘定奉行、景山半左衛門の放蕩息子、源一郎と知り合った。源一郎は昼間から酒を飲み、酔ってごろつきとけんかをするなどして、町の人々もあきれている。半左衛門が厳しく意見をしても源一郎は態度を改めようとはしない。 源一郎の異母弟、進次郎は学問はできるが病弱だった。源一郎は義母、世津の恩に報いるため家督を進次郎に譲ることを決め、わざと無頼を働いていたのである。
源一郎に思いを寄せる芸者の染香だけが、源一郎の真意を知っていた。その染香に好色の次席家老、安部采女が目を付けた。源一郎は染香を巡って安部の家臣と乱闘になり、ついには半左衛門に勘当される。 その頃、安部は、鉄の精製を任されている鉄山師の長兵衛と結託して鉄を横流しして、私腹を肥やしていた。お娟は染香に頼まれて一緒に安部のお座敷をつとめ、安部の悪事を知った。
一方、半左衛門も鉄の取引を巡る悪巧みに気付く。だが半左衛門は安部の計略にはまり、横流しの罪を負わされる。源一郎は父親が窮地に陥っていることを知るが…。
水戸老公一行は日本三景の一つ、天の橋立を通り、宮津に着いた。一行は、ぶりの商いを一手に仕切っている網元の宗兵衛と出会う。人々が安価にぶりを食べられるよう心がけている宗兵衛を老公は好ましく思った。 豊漁を祝うために宗兵衛が招いた旅の芸人一座も到着し、宮津の町は賑わっている。一座の花形は踊りの太夫、梅若である。けがをした座員に代わって、お娟が三味線を、早月は太鼓を演奏して華やかな手踊りが披露された。
ところで廻船問屋の黒磯屋源三は、宗兵衛から商いを取り上げ、金儲けをしようと企んでいた。黒磯屋は役夫頭の鬼政を使って宗兵衛に嫌がらせを繰り返す。梅若一座の踊りにも鬼政と手下が乱入する。 そのとき鬼政の顔を見て梅若は驚いた。鬼政が十年前に離れ離れになり、以来ずっと梅若が捜し続けていた、許婚の政吉だったからだ。
梅若が宗兵衛に仇をなさないよう頼んでも、鬼政はかつての自分ではないと冷たくあしらい、聞く耳をもたない。鬼政の変心に戸惑う梅若は、お娟に政吉との悲しい恋のいきさつを語る。 さて、黒磯屋のあまりの非道に耐えかねた宗兵衛は、老公を伴って町奉行の速水藤兵衛に訴え出る。黒磯屋を叱責すると約束する速水だが、実は速水も黒磯屋の悪事に加担していたのである…。