ドラマコレクション「水戸黄門」
水戸黄門 第三十九部
#15「ホラ吹き娘の親孝行!・高千穂」
#16「母と名乗れぬ過去悲し・臼杵」
12月10日 水曜 15:04 -16:54 テレビ大阪1
水戸老公一行は神話の舞台、高千穂へ。老公は、ホラを吹く少女、千草と出会う。千草は、鬼が出るなどと嘘を言って人々を驚かせていたが、もう誰も千草のホラを信じなくなっていた。
庄屋の茂兵衛は、かつて千草は父親の佐伯甚左衛門と二人で仲良く暮らしていたと老公に語る。ところが、甚左衛門は郡代の大黒九右衛門が人々を苦しめて私腹を肥やしていることに気付き、郡代を糾弾しようと仲間と相談をしていた。
そこへ千草の不注意のために郡代の手下に踏み込まれ、甚左衛門は手傷を負って逃げ、その後行方が分からない。茂兵衛は千草がそれ以来ホラを吹くようになったと気の毒そうな表情で話をするのだった。
老公は千草のホラに合わせて自分もホラを吹き、千草とホラ比べをしながら安心させて、少女の本心を探る。
老公は、千草が父親の生存を信じて帰りを待っており、さらにけなげにも、千草は甚左衛門の仲間の一人、平岡信之介を自分だけで密かにかくまっていることを知った。
一方、裏帳簿を持って逃げた甚左衛門の行方を必死に探している郡代の大黒は、千草をだまして甚左衛門をおびき出そうとするが、千草は用心深く切り抜ける。
老公は、甚左衛門を信じ、決してあきらめないようにと、千草を励ますのだった…。
水戸老公一行は臼杵に着いた。一行は廻船問屋の主人、豊後屋誠太郎と、たえ夫婦と出会う。今は大店の主に納まる誠太郎には悲しい過去があった。誠太郎は幼い頃、実の母親に養子に出され、以来母とは生き別れたままだ。誠太郎は養家での厳しい暮らしに耐えられず、金を盗んで養家を飛び出した。しかし、行き倒れになり、豊後屋の先代、藤兵衛に救われた。誠太郎は豊後屋で懸命に働き、藤兵衛の娘たえと所帯を持ち店を継いだ。
誠太郎は間もなく生まれる子どもに無事に店を譲ることが、先代への恩返しだと考えている。今の幸せをかみしめながら、実の母への思いを秘かにつのらせる誠太郎だった。
ところがその母は意外にも誠太郎の近くで暮らしていた。臼杵辺りで魚を売り歩くふみである。ふみは幼い誠太郎を手放した自分を責め、母と名乗ることもなく誠太郎の幸せを願っていた。
だが運命のいたずらか、ふみと誠太郎が町でばったり顔を合わせてしまう。
老公はその場に居合わせた格之進から、誠太郎がふみを母と呼び、ふみがあわてて立ち去ったと聞き、二人が母子だと確信する。老公は誠太郎に親子の深いえにしを説き聞かせる。
運悪く、もう一人、二人の関係に気付いた人物がいた。豊後屋の繁栄をねたむ物産問屋の黒川屋だ。黒川屋は次席家老の大槻監物と結託して、誠太郎を思うふみの母心を巧みに利用し、二人をわなにはめる…。






