テレビ寺子屋
🈐テレビ寺子屋【なぜか買いたくなる 魔法の言葉/藤野良孝】
私たちが「もちもち」という言葉に心惹かれるのには理由があった!オノマトペ研究者の藤野良孝さんが語る、人の心を潜在的にぐっとつかむ、言葉の秘密とは。
12月7日 日曜 5:00 -5:30 FTV福島テレビ1
「オノマトペ」はフランス語で、擬音語と擬態語を総称した言葉です。擬音語は「わんわん」といった、人や動物の声や自然の音を模写して表現したもので、擬態語は「キラキラ」といった、物事の状態や心情の様子を音に例えて表現した言葉です。最近、もちもち食感のパン、麺類、スイーツが大人気です。これは単に食感の魅力だけではなく、「もちもち」というオノマトペが、消費者の気持ちを潜在的にぐっとつかんでいるからなんです。
オノマトペの特徴のひとつは、短い言葉で瞬時に伝えることができる、ということです。「柔らかくて弾力があるチョコパン」よりも、「もちもちチョコパン」の方が、食感がすぐにイメージできて、商品の良さが伝わります。また、オノマトペは五感を刺激して、実際にその商品を使ったり食べたりしている気持ちになります。例えば「聴覚」。夏の暑い時に、「『りんりん』と音が鳴る鈴」と聞くと、音が想像できて、涼しくなります。
オノマトペは言葉が短いため、脳の情報処理が早く、感覚や五感に訴えかけて人々の心をぐっとつかみます。そして、老若男女問わず誰もがイメージしやすい、そんな不思議な力を持っています。使うときには、商品の特徴や状況にぴったり合うように、よく考えて使用することが大切です。皆さんがこれから商品名を考えたり、あるいはキャッチコピーを作ったりする機会がありましたら、ぜひオノマトペを有効活用してみてください。

