ダイドーグループ 日本の祭り
ドキュメンタリー/教養
ダイドーグループ日本の祭り #616 野見の潮ばかり【高知県】
ダイドーグループは、全国各地に伝わる日本古来の文化である祭りを総力を挙げて記録し、応援し続けています。その中から優秀作品を厳選しご紹介します。
1月18日 土曜 18:00 -18:55 BS12トゥエルビ
小正月の行事で、竜神に海上安全を祈るために始められたと伝えられます。「しおばかり」は「潮計」と書かれ、海中に立てる七夕のような破竹のこと。長さ15メートルばかりの破竹に子どもたちが願いごとを書いた5色の短冊をとりつけます。祭り当日の夜10時、若者たちは木遣唄で囃し、ドンドンと悪霊鎮めの地搗(じつ)きをしながら「潮計」を運び、海の足元杭に差し込むのです。
南国高知といえども2月、寒さに疲れた若者に古老の激しい叱咤激励がとびます。「潮計」は1週間から10日前後で倒れるといいます。これが沖側に倒れれば豊漁、陸側なら豊作ということ。かつてこういった風習は沿岸各地にみられましたが、いまでは希少。海中に立てられた「潮計」に神の佇まいをみるのです。