テレビ寺子屋
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テレビ寺子屋🈐【試練よ来たれ/高濱正伸】
心を鍛え、たくましく生きる。心はどうやって鍛えたらいいのでしょうか。高濱正伸さんのお話です。
12月21日 土曜 5:30 -6:00 北海道文化放送1
今の日本では、頭はとても鍛えられても、「心が鍛えられていない」という問題があるように感じています。一言で言えば「過保護」や「過干渉」。親が一生懸命愛情を注ぐ一方で、「そうすると転ぶよ」と手出し口出しをしてしまうのです。心を鍛えるにはどうしたらいいのでしょうか。まず「愛情に支えられている」ことはべースです。無性に愛してくれるお母さんやお父さんなど「たった一人のひいきしてくれる人」の存在が重要です。
人間は「なぜこんなに可愛がってくれるのかな」という人がいると、嫌なことがあっても頑張れる。その上で嫌なことを何度も乗り越えていくことで「心の筋肉」みたいなものがついてくる。この嫌な経験、辛い経験を除去してしまったら、本人が本当にかわいそうです。例えば「部活」。試合に勝った時の喜びの一方で、負けた時の悔しさや自分のエラーで負けた時の身の置き場のなさといったような経験が全部いい。予防注射になるんです。
「子どもが少し嫌な目にあったりしたけれど、たくましくなった」という機会を積み上げなければいけないのに、それ自体を除去して「我が子に何も起こりませんように」というのは、「社会に出るな」と言っているような教育です。常に嫌なことも起こり続けるのが社会で、それと渡り合わなければいけないのですから。子どもたちの心を強くするために、大人たちが「試練よ来たれ」という気持ちを持って見守ってあげてほしいと思います。