LIFE〜夢のカタチ〜
ドキュメンタリー/教養
LIFE〜夢のカタチ〜🈑 幻の工芸品!といわれた「小原かご」を受け継ぐ女性職人!
滋賀県で幻の工芸品といわれた「小原かご」。旧小原村出身の職人は、今や日本でたった一人。その伝統を受け継ぐ女性職人が今回の主人公。強い意志と情熱でかご作りに挑む!
11月23日 土曜 11:00 -11:30 ABCテレビ1
木をはがして編む、ある「かご」が注目されています。それは滋賀県で幻と呼ばれた「小原かご」。滋賀県小原村で、800年の歴史があると伝えられるこの「かご」の製造は、この村の重要な産業の一つでした。しかし平成7年に廃村となり、いまや小原村出身でこのかご作りを継承している職人は、たった一人しかいません。太々野功さん、88歳。
その太々野さんの作るかごの美しさに衝撃を受け、小原かごを学び始めたのが、今回の主人公、荒井恵梨子さんです。荒井さんは、自らナタとチェーンソーを手に森へ分け入り、広葉樹などを伐採します。そして山の麓にある古民家『荒井木籠製作所』でかごを編んでいるのです。
穀物を入れる「まめかご」、買い物に使える「手提げかご」、小物入れの「ちんかご」など、荒井さんが作るかごは、滋賀県伝統の小原かごの技術を使った愛らしいものばかり。小原かごは生木を使うのが特徴で、年輪にそってはいだ木を薄く削って編んでいきます。「小原かごは日用品です。使う度に手の脂がしみ込んで艶が出てきます。使うことがメンテナンスとなり、100年もつ軽くて丈夫なかごです」。
荒井さんは栃木県出身。大学、大学院へ進学し、山間部村の生活用品の技術や文化の継承について調査研究を開始します。そして結婚して、夫の故郷である滋賀県長浜にやってきました。そこで生活道具「小原かご」の師匠、太々野功さんと出会うのです。元々小原かごは、長男の一子相伝。にもかかわらず、移住者で女性の荒井さんを弟子にしたのは何故だったのでしょう。そこには、800年の伝統を未来に繋ぐ、ある強い想いがありました。
幻の小原かごを多くの人が知るきっかけとなったのは、荒井さんが昨年書いた本『小原かご 自然と神々と暮らした人々の民具』でした。この本が「2023年 文化で滋賀を元気に!大賞」を受賞し、小原かごが再評価されたのです。また、この本は荒井さんがかご職人として生きる決意をさせる大きな機会となりました。
こうして小原かごファンを増やした荒井さんですが、小原かごを若い世代に繋ぐため、チャレンジしたいことが沢山ありました。
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ナレーション
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◇おしらせ
この番組は、ABCテレビの『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。