天まで高く〜亡き師に捧げる逢莱鯱〜

ドキュメンタリー/教養

天まで高く〜亡き師に捧げる蓬莱鯱〜🈞

長崎くんちで「鯱太鼓」を奉納した銀屋町。担ぎ手・大野大輝さん(35)は亡き師との“約束”を胸に臨んだ。10年の眠りから覚めた鯱が秋空の諏訪の舞台で天高く舞う。

10月26日 土曜 1:25 -2:20 NCC長崎文化放送1

コロナ禍で3年の延期を挟んだ長崎市の秋の大祭「長崎くんち」。今年の踊町・銀屋町は演し物「鯱太鼓」を10年ぶりに奉納した。「鯱太鼓」は1985年に初めて奉納し、今回で6回目。誕生のきっかけは1982年の長崎大水害だった。
「再びこのような災害が起こらないように」「復興に立ち向かう人たちに吉祥が訪れるように」という願いを込め、かつて町の役員などを務めた鯱太鼓の生みの親、故・高木忠弘さん(享年72)らがつくり上げた。
山飾の担ぎ手に初挑戦する大野大輝さん(35)は父で銀屋町自治会長の英貴さん(71)と長男で囃子方の晃輝くん(4)の?親子3代”で諏訪の舞台に臨んだ。大野さんは高木さんを師事し和太鼓の指導を受け、過去2回は鯱太鼓の幕開けを飾る「据太鼓」で出演。高木さんから「据太鼓も山飾の担ぎ手もどちらも経験しなさい」という言葉をかけられ、担ぎ手に挑戦することを決意。天国の高木さんまで届くように山飾を「天まで高く」上げる。

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