日本のチカラ

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つなぐ、ともす 〜 秋田・竿燈(かんとう) 伝統の技 〜

10月27日 日曜 3:30 -3:58 TOKYO MX1

“光の稲穂”とも呼ばれる秋田市の秋田竿燈(かんとう)まつり。ろうそくを灯した重さ50キロの竿燈が、会場で一斉に上がる様子は圧巻。 竿燈を上げる演技は、力が4割、技が6割と言われる職人芸。竿燈会という団体ごとに、一年を通して練習が行われています。
38ある竿燈会のひとつ、上米町(うわこめまち)一丁目竿燈会はメンバーが100人を超える大所帯。この竿燈会の代表として、日々メンバーに技を教えているのは、29歳の貴志冬樹(きし・としき)さん。竿燈の技は経験者が若手に教える形で代々受け継がれてきました。上米町一丁目竿燈会では、若手が順調に竿燈の技を習得しています。
2歳で竿燈を始めた貴志さんに技を教えたのは、竿燈会の先輩でもある鈴木文明(すずき・ふみあき)さん。鈴木さんは、貴志さんをはじめ若手の育成に力を入れ、毎年まつりを楽しみにしてきました。しかし新型コロナでまつりが2年間中止になった最中、病気のため他界。2023年、貴志さんは鈴木さんへの感謝の思いも胸に、まつりに参加しました。
一方、人口減少や少子高齢化のあおりを受けて、まつりへの参加が危ぶまれている竿燈会も。西馬口労町(にしばくろまち)竿燈会は、竿燈を上げることができる演技者が、高校2年生3人だけ。まつり本番では、ほかの団体から演技者を借りることを特別に認められ、60年以上毎年まつりに参加してきた竿燈会の歴史を、2023年もなんとかつなぎました。
一見華やかに見える秋田竿燈まつりの裏側を描くことで、技をつなぐことの難しさや、伝統のまつりを後世につなげようと奮闘する貴志さんの思いに迫ります。

  • 出演者

    【出演】 貴志冬樹(上米町一丁目竿燈会 代表) 【ナレーション】 永田亮子(ナレーター・声優)