ドキュメンタリー/教養

<FNSドキュメンタリー大賞>ゆうきの豆腐

障害者の親亡き後の課題を見つめる

9月24日 火曜 2:20 -3:15 鹿児島テレビ放送1

豆腐屋「斉藤商店おやべ」の看板商品は、絹豆腐を茶碗で丸く仕上げた「ゆうき君」。商品名は代表の齊藤寛明さんが、重度の知的障害と自閉症を持つ息子、勇旗さんから名づけた。言葉は上手に話せないが、単純な作業を繰り返す豆腐なら作ることができる…今年で33年になる豆腐の工場は、寛明さんが勇旗さんのために建てたものだ。 妻の明美さんと親子3人、毎日豆腐を作ってきたが、寛明さんは間もなく、80歳を迎える。
いつか訪れる別れ、死別の後、我が子は果たして安心して暮らしていけるのか…障害のある子どもと高齢の親、「老障家庭」が抱える不安がそこにある。 障害者福祉の世界では、グループホームなど、地域への移行が推進されてきた。ただ、障害者福祉を担う人材は慢性的に不足する状態が続いている。また、子どもと長年一緒に過ごした親の愛着が、障害を持つ我が子を地域に託せない要因になっているケースもあるという。
親亡き後、子どもはどうなってしまうのか…その不安を抱えたまま、きょうも豆腐を作り続ける齊藤一家。親子を通して、障害者の親亡き世界への課題を見つめる。

  • スタッフ

    ナレーター:矢野美沙( 富山テレビ放送)