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ドキュメンタリー/教養

日本のチカラ#399🈑 光と影 〜障がいと生きる 切り絵と暮らし〜

繊細な陰影とやわらかな色彩で表現される人物や風景、動物…。切り絵の作者は大分県日出町(ひじまち)在住の会社員・中島眞一さん(54)

9月16日 月曜 10:25 -10:55 南海放送1

繊細な陰影とやわらかな色彩で表現される人物や風景動物…。切り絵の作者は大分県日出町(ひじまち)在住の会社員・中島眞一さん(54)先天性多発性関節拘縮(こうしゅく)症で手足が不自由なためふだんは車いすで生活しています。写真から下絵を描き、口にくわえたデザインナイフを操りながら細かな線をカットしていくテクニックは自己流。切り絵を始めたのは中学時代。学校の夏祭りで灯ろうを切り絵で作ったのがきっかけでした
「黒と白=光と影で人物や風景を表現するところが切り絵の魅力」と話します。鹿児島県出身の中島さんは就職を機に大分へ。掃除や洗濯など、身のまわりのことはほとんで自分でこなします。37歳のとき、大分県の障がい者アーティストグループ「元気のでるアート!」のメンバーに。以来、さまざまな場所で作品が展示されるようになり、国宝・霧島神宮(鹿児島県霧島市)の御朱印のデザインにも採用されています。
人物の切り絵を得意とする中島さんの作品にたびたび登場する女性…それは、母・ミ子(みね)さん。幼いころから療育施設と学校の寄宿舎で生活していた中島さん。夏休みなど長期の休みのとき以外は家族と一緒に暮らすことができなかったため、大人になった今でも家族への愛は強いといいます。
2024年夏、中島さんは久しぶりに作品展示会の会場で公開制作をおこなうことに。制作風景をみつめる人垣の中に、鹿児島で暮らす家族の姿が…。障がいがありながら、自立した生活を送り、切り絵を通して多くの人と交わり、人生を楽しんでいる中島さんの日常を追いました。