• この番組の放送は終了しました

ドキュメンタリー/教養

テレビ寺子屋【進化は生きる知恵/加藤英明】

「進化は生きる知恵」
加藤英明(静岡大学教育学部准教授)

6月23日 日曜 5:15 -5:45 富山テレビ放送1

テレビ寺子屋【進化は生きる知恵/加藤英明】

両生類と爬虫類は、形も動きも面白く、興味深いのが「進化の歴史を垣間見られる」グループだということです。脊椎動物が水中から陸上に上がって生活するまでの歴史がギュッと詰まっているのです。3億年前から同じ形のものもいれば、進化を遂げて形が変わったものもいます。なぜこういう形になったのか、それを考えるだけでも本当に面白いですよ。魅力いっぱいの爬虫類・両生類の進化を見ていきましょう。「逃げ方」の進化です。
「グリーンバシリスク」は、全長80センチくらいの、広い意味ではイグアナの仲間です。二本足で立ちあがり、なんと1秒間に20歩という回転数で川の上を走って逃げます。ワニや大型の魚から逃げるためには、できるだけ体を水中に沈めたくない、だったら水面を走って渡ろうというように進化したのです。 「トビトカゲ」も面白い逃げ方をします。体に羽のようなひだが付いていますが、これは肋骨を皮膚が覆った皮膜です。
普段は皮膜を閉じ、細長い木の枝のような敵に見つかりにくい姿をしていますが、天敵のヘビに見つかり追い詰められたら広げ、10メートル以上滑空して逃げます。 両生類、爬虫類を色や形だけで判断しがちですが、実は長い歴史があり、その進化を見守っていく必要があります。私たちの時代で、彼らの歴史を終わらせてしまいたくはないですよね。そのためには、まずはよく知る、そして生き物たちの邪魔をしないことが大切です。