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テレビ寺子屋

🈐テレビ寺子屋【オランウータンとボルネオの森/小菅正夫】#2439

円山動物園が新しい展示方法を目指し再現したボルネオの森。そこで、のびのびと暮らすオランウータンの姿が「動物を育む環境の大切さ」を教えてくれます。

11月30日 日曜 5:30 -6:00 めんこいテレビ1

🈐テレビ寺子屋【オランウータンとボルネオの森/小菅正夫】#2439

これまで動物園では、動物の姿を見せる「形態展示」や、動きを見せる「行動展示」を行ってきました。でも、姿や行動だけではなく「動物を育む自然環境」のことも伝わる展示が必要だと感じ、円山動物園に『オランウータンとボルネオの森』を作りました。オスのテイジロウ、メスのレンボー、その子どものレイトの3頭が暮らしています。 ボルネオ島は赤道直下にある世界で三番目に大きな島で「生物多様性の宝庫」と言われています。
この環境を再現するため、館内には様々な工夫をしました。多くの植物を植え、その植物が元気であることがオランウータンにとって良い環境が維持できているという基準になります。次に、冷暖房を工夫することで環境に多様性を作り、居心地の良い場所をオランウータン自身が選べるようにしました。さらに、ボルネオのような高い湿度を維持するために、館内には一日に数回スコールが降ります。これを目当てに来る人もいるんですよ。
また、樹の上を移動しやすいよう消防署で廃棄されたホースなどを活用したところ、子どものレイトは、ほとんど空中で生活しています。 オランウータンは、いま絶滅の危機にあり、生息数は100年前と比べると20%ほどにまで減っています。人間の経済活動による生息地の森の減少も理由のひとつです。豊かな森があれば、オランウータンは自由に動いて心地よく暮らしていけるので、森をしっかりと残していくのが重要だと思います。
子どもが一人ひとり違うように、親だって一人ひとり違うはず。だから子育ても十人十色。いろんな子育てがあるわけです。テレビ寺子屋は、母として家庭人として、戸惑い、解決の糸口を見つけたいときに「あっ、私もそう思っていた」と共感できる場。たくさんの人の意見に触れ、考え方を参考できる場でありたいと考えます。時代を意識した番組づくりを目指して、新しい世代に向けた、生きたメッセージを発信していきたいと思います。

  • 出演者

    講師/小菅正夫(札幌市円山動物園参与) 司会/北村花絵(テレビ静岡アナウンサー)  手話通訳/石川ありす