劇場/公演

舞台「う蝕」 ▼坂東龍汰、近藤公園

【'24年公演舞台プレイバックSP】
男性6名の実力派キャストが織り成す濃密な不条理劇。(2024/2/10〜3/3 シアタートラム他)
128分
☆アフタートーク付き

12月1日 日曜 16:15 -18:30 衛星劇場

小さな漁村、沈丁花が見事に咲く神社、あとはささやかな温泉があっただけのコノ島が、25年前のリゾート開発で随分様変わりした。 それと直接関係あるわけではないだろうが、コノ島を「う蝕」が襲い、島のあちこちを陥没させ、たくさんの人を飲み込んだ。この現象を「う蝕」と言い出したのが誰かは不明だが、まるで虫歯がジワジワと侵食してくるように、地面にポッカリと穴を開けていく。
犠牲者の身元判明のために集められた歯科医師たち。コノ島に移住して歯科医院を開業している根田、本土からやってきた加茂、臨床実習で加茂に世話になったという木頭の3人。彼らが歯科治療のカルテを使って、犠牲者の歯の状態と照合していこうとした矢先に、2回目の「う蝕」がやってきた。遺体安置所や避難所までもが穴に沈む。またいつ次の「う蝕」にやられるかわからない危険性もあったので、コノ島に全島避難指示が出された。
まだ自分たちの仕事は終わっていないと、ここに留まることを選んだ歯科医師たち。そこに、役人の佐々木崎と、2度目の「う蝕」のニュースを聞いて居ても立ってもいられなくなった派手な出立ちの歯科医、剣持が本土からコノ島に渡ってくる。 土砂を掘り起こす土木作業員が来てくれないことには、今、彼らにできる作業はなにもない。しかし、作業員たちは待てど暮らせどやってこない。
現れたのは、思わせぶりに白衣をまとった久留米という男。彼は言う。「この中に、ここにいるべきではない人間がまざっている」 ※本編終了後には、演出の瀬戸山美咲、出演の坂東龍汰近藤公園のアフタートークも放送!